5. はしか
H9年クリスマスはお家で迎えられることが出来た。去年はNICUだったな・・・。
相変わらず抱っこじゃないと突っ張って泣くし、夜も寝ない日が多かったが、私は張り切ってケーキなんて作り、3人で乾杯した。こんなひとときを迎えられることができるなんて・・・胸がいっぱいだった。
年が明け、平成10年のお正月も穏やかに過ごすことが出来た。
2月にちょっと熱が出たりしたり、吐いたりしたが大事には至らなかった。このころははまだ吸引機をもっていなくても大丈夫なくらいだった。
2/20、予約外来で実家の母に付き合ってもらい、小児科とリハビリ。この時、大変なものをお持ち帰りしてしまったのだ。
3/1(あつや1才5ヶ月)、夜からすごい硬直、興奮しまくりで熱が39度に!あつやは高熱が出るとぐったりではなく、ものすごい緊張がでてくるのだ。こんな日に限って夫は飲み会でベロベロに酔っ払って帰ってくるし。(−−;どんどんひどくなるので病院に電話して0:00過ぎにパパを叩き起こし、あつやを抱っこしてもらい、わたしの運転で、30分かかるS病院へ急いだ。(20分で着いた)レントゲンでは大丈夫とのこと、(ほっ)抗生剤と解熱剤をもらい、AM3:00に帰った。
3/2、朝再び、病院へ。主治医の診察で多分風邪だろうということ。まだ39度もあり、入院か?と思っていたがもう少し様子をみようという事に。
3/3、一旦熱が下がってホッとするが、痰が多くて咳き込んでは吐いてしまう。
3/4、再び熱が上がり、病院へ。「一旦熱が下がったんですが・・・」と言うと主治医の顔つきが変わり、慌てて口の中をみて、「・・・・・はしかだ・・・」この病院では2月からはしかが大流行してるらしいのだ。そう、2/20の外来で感染したようだ。(だって、他に出かけてないし) 即入院。 発作も多く、夜には40.2度まで上がり、あつやはどうなってしまうのか・・・・こんな子がはしかにかかってしまって大丈夫なんだろうか・・・はしかは肺炎になりやすいって言うし、、、、いやなことばかり考えてしまったが、今回もなんとかあつやにがんばってもらわないと!私もしっかりしないと!!
3/5から発疹がではじめた。熱も相変わらず高い。41度あたりをウロウロ。主治医も出張から夜遅く帰ってきて心配で部屋に来てくれたりした。前回のこともあり、先生もかなり心配だったようだ。私も寝不足と戦いながら、緊張し続けるあつやを一日中抱っこし続けた。絶対守らなければ、という想いでいっぱいだった。その気持ちに答えてくれるかのようにあつやは頑張ってくれて、肺炎にもならず、だんだん落ち着いてきて大部屋に移り、少しゼロゼロが残っていたが3/21退院することができたのだ。
これで乗り越えられた!また元の生活にもどれる!と喜んだのもつかの間、咳き込みがひどくなり3/29再入院・・・。はしかのあとは抵抗力が弱っているとのこと。(TT)このころから普段のときでも緊張がひどくなってきた。布団におろすと、口をあける不随運動みたいのが出て、(ある先生はこれもケイレン発作だと言った)舌根が落ち込み息が出来ず、緊張が強まりさらに息がしづらくなるという悪循環・・・・私はトイレや洗面所に行くにもダッシュだった。
4/21、部屋のすぐ前の水道に洗い物をしに2、3分行って戻ってみると、あつやの顔がどす黒く、目を見開いたまま息をしてない! とっさに「死んじゃった!!」と思ってしまった。ナースコールを押したが、看護婦さんが来るのなんて待っていられず、抱っこしてナース室に駆け込んだ。ちょうどナースも先生もいっぱいいる時間帯だった。「息してないんです!」と叫ぶと、みんながドワっと群がり、すぐに処置に入ってくれた。廊下で待っている間、涙と足の震えが止まらなかった。「どうしよう、どうしよう」ともうパニック。少しして「大丈夫だよ〜」と看護婦さんが笑顔で呼んでくれたときは、ほっとしてまた涙が出てきた。 あ〜〜、よかった・・・・。あんな姿を見たのは初めてのことでかなりショックだった。この体験が私のトラウマとなる・・・・。
後で主治医が部屋に来て「実はお預かりしてたときも1回あったんです」と。なにぃ??そんなの聞いてないよ!泣き入りひきつけかも?と言われたが私は違うような気がした。
その後、ICUが空いたのでくれぐれも気をつけてもらうようお願いして預ければ、今度は脱水症状でぐったり、酸素マスク使用にさせられた。毎回全部吐いていたのにいつも通りにミルクを注入していたらしい。白湯だけにするとか、ミルクを薄めるとかそんなの素人でもわかることじゃないだろうか。日曜日で、主治医の指示がないから、と事務的にむりやり飲まされていたあつや・・・。 あ〜、こんなんだったら預けなければ良かった。いつまで経ってもこれじゃ、元気になれないじゃん。病院で脱水になるなんて。。。先生も平謝りだった。
5月、6月になっても退院の話が出るたびに、感染症にかかって40度もの熱が出たり、夜、預ければ朝になぜか手に大きな水ぶくれが出来てたり。(緊張でベットの柵に一晩中こすり付けてけていたようだった)いくらお願いしてもこれだけいろいろあると、不安が出てきた。しかしあまり強く言えない自分もいた。赤ちゃんのときからお世話になり、幾度も助けられた病院。すてきな看護婦さんもたくさんいるし、感謝の気持ちはとてもある。でも、いずれは重度障害児を主に診てくれる病院に行ったほうがいいとも言われていたし、 これからのことをいろいろ考えた。
発作のコントロールもなかなかうまく行かず、リボトリールを増やしていくしかないと言われ、副作用で気管の分泌物が増えて苦しむ・・・いろんなあやしい動作が出てきて発作かどうか分からない・・・・。ちょうど少し前に同じ点頭てんかんで静岡のS病院に入院した子がいて、そのお母さんに「とってもよく診てくれるから」と強く薦められたこともあり、主治医と相談。「一度行ってみるのもいいね」ということになり、予約を入れ、母子入院をすることになった。
そんなことを決めていた頃、去年この病院で知り合い、大部屋で長いこと寝起きを共にしていたSちゃんが、天使になった。亡くなる前日に「今のうちにあっちゃんちには会ってもらいたいから」と部屋に呼んでくれた。ありがとう・・・・。 Sちゃん、お空でゆっくり休んでね。家族にいっぱい愛された1歳のSちゃんに、私もいっぱい大切なことを教えてもらいました。